Tim Linghaus
We Were Young When You Left Home
2018年3月、自身の幼少期の記憶を温かなノイズやピアノで表現した1stアルバム「Memory Sketches」をSchole RecordsからリリースしたTim Linghausの2ndアルバムが完成しました。
「We Were Young When You Left Home」と名付けられた今作では、親の離婚を経験する子どもの心象風景をテーマにしています。ノイズを用いた質感の表現やピアノを中心に構成される秀逸なサウンドメイキングはより一層の深みを増し、そこに物語を語る様に優しく馴染む歌声やシンセサイザーが見事に重なります。
Alexander Hankeが作品の世界観を見事に表現したアートワークを制作、ノスタルジー溢れる印刷物の制作をSCHOLEの菊地慎が担当し、前作に引き続きパッケージデザインとしても見事なコラボレーションが実現しました。プロダクトリリースのフォーマットはレコードのみとなりますが、ぜひレコードのデザインを含めて聞いて頂きたい作品です。
Tim Linghaus 本人によるアルバム解説
幼少期に経験してきた出来事は、アイデンティティ形成に大きく影響を受ける。したがって、人格形成、自己解釈、自己認識等は幼少時に両親による判断によって左右されていることは明白である。個人の行動やふるまいを理解するには、過去を振り返って毎日の終わりを両親と過ごしたか穏やかな時間が極めて重要な要素となってくるであろう。 このアルバムは、架空の少年「K」の視点を中心に描かれている。この主人公は虫眼鏡のように、全体からある特定の物事に注目する。家族とは何か、両親との関係についての説明や問題について、リスナーも一緒に見てほしい。 このように、「We Were Young When You Left Home」は離婚、別離、喪失、そして新しい居場所づくりに対する子供の苦悩を描いている。仕方がないことかもしれないが、私達は永遠に両親からの影響を受け続けなければならない運命にある。